インフルエンザのすべて

冬場に猛威を振るうインフルエンザ

「A型が流行している」「今年はB型だ」などと言われますが、いったいインフルエンザとは何なのでしょうか。

ここでは、最新の流行情報や予防方法、感染してしまった際の症状や治し方・インフルエンザに効く薬を、わかりやすく解説します。

2016年9月、少しずつ流行が始まっています!

2016年初冬の1月15日、インフルエンザが全国的に流行入りしたと厚生労働省より発表がありました。2015年は暖かい日が続いたため、例年よりも1カ月ほど遅いインフルエンザのシーズン突入でした。

1月半ば過ぎより、急激に感染者数が増え、学校でも学級閉鎖だけでなく、学年閉鎖や休校が相次いで発生し、2月に入ると、全国で推定200万人以上がインフルエンザに感染し、注意報や警報が発令されるなど大流行してピークを迎えました。

4月上旬になり暖かくなると、ようやく感染者数が大きく減少し始め、5月中旬にはピーク時の1/50である約3500人にまで減少し、全国的にインフルエンザ警報や注意報が続々と解除され、全国的な流行が収束しました。

夏を越えて9月になり、少しずつ気温が下がるとともに、早くも各地で学級閉鎖が始まっています。

今年の冬もまたインフルエンザの流行シーズンがやってくるため、注意が必要です。

2016年 インフルエンザ定点患者数の推移を表した棒グラフ

インフルエンザとは

インフルエンザとは、一般的な風邪とは違い「インフルエンザウイルス」に感染してから1~3日の潜伏期間を経て発症する感染症です。

症状としては、寒気や38℃以上の高熱を伴うことが多く、頭痛・関節痛・筋肉痛など全身症状が現れる点が特徴となっています。他にも全身倦怠感、食欲不振、下痢、腹痛などの症状が現れることもあり、肺炎などと合併して重症化する恐れがある危険な病気です。

主に11月から2月の乾燥した冬場に、インフルエンザウイルスが飛散して大流行します。

一般的には、症状が出てから7~10日前後で回復に向かいますが、薬を服用して熱が下がったとしても、まだ体内にウイルスは潜伏していて他の人に感染させてしまう可能性があります。
そのため、発症した場合は完治するまで外出を控えることが大事です。

感染したらどうしようと不安になりますが、インフルエンザは予防することが可能な病気です。
感染の広がりが予想される前に予防接種を受けたり、予防薬を服用して免疫力を高めることで感染しにくくなります。また、もし感染して発症したとしても薬を早めに服用しておくことで症状を軽くすることができます。

「インフルエンザ」という名前の由来は?

インフルエンザは、英語で「influenza」です。

16世紀のイタリアでは、汚れた空気によって感染症が発生すると考えられていて、冬になると流行するインフルエンザも天体や寒気の影響で発生する感冒症と見られていました。

そこで「影響」を表すイタリア語の「influence」が語源となり、インフルエンザと名付けられたのです。

 

特徴や風邪との違いは?

1~3日間の潜伏期間を終えて発症すると、急激に体調が悪くなるのが大きな特徴です。

一般的には38℃以上という高熱、頭痛、咳、悪寒、関節痛、倦怠感、呼吸困難、腹痛、下痢などのさまざまな症状が表れます。

感染力が非常に高く、咳やくしゃみによる飛沫で他の人に簡単にうつってしまう点も特徴です。

通常の風邪では簡単には学級閉鎖にはなりませんが、インフルエンザが流行すると学校がすぐに休校や学級閉鎖措置をとるのは、このためなのです。

 

風邪との違い

風邪はライノウイルス、コロナウイルス、RSウイルスなどの数百種類存在するいづれかのウイルスに感染することで引き起こされます。

風邪にかかると、のどの痛みや鼻水、咳、微熱などの症状が出ますが、比較的軽度で済む場合がほとんどです。

一方でインフルエンザは、インフルエンザウイルスに感染することにより、38度以上の高熱が出ることが多く、寒気や頭痛・関節痛など全身にその症状が強くあらわれます。

大人でもその症状はツライものですが、小児ではひきつけや急性脳症などの合併症に及ぶこともあり、重い危険な病気として注意が必要です。

 

1年に2回以上かかることもあります

インフルエンザに一度かかって完治した後に、再びかかることもあります。

インフルエンザには種類があり、例えば、A型に感染した後に今度はB型に感染してしまうということが起きるのです。

また、ごく稀ではありますが、A型とB型に同時にかかることもあります。

 

予防に努めることが大切です!

まずはインフルエンザにかからないように予防することが大切です。

その予防方法として

  • 手洗い・うがいをまめにおこなう
  • インフルエンザ流行の兆しがあれば、マスクを着用する
  • 湿度を50~60%に高める
  • ワクチンによる予防接種を受ける
  • 予防薬(リレンザやタミフルなど)を服用する
  • 栄養のある食事や睡眠をしっかりとって免疫力を高める

手洗い・うがいやマスクの着用など、基本的な対策ではありますが、インフルエンザだけでなく他の細菌や感染症に対する予防効果は高いですので、面倒がらずに日々の習慣として実践するようにしましょう。

予防方法と対策を詳しく

 

もし、インフルエンザにかかったら

インフルエンザが流行する時期は、例年11月から3月であり、この時期にインフルエンザの患者数が急増します。

もし、インフルエンザにかかったら、早急に病院で医師の診断を受けて、インフルエンザの薬を処方してもらうのが効果的な治療法となっています。

病院で処方される薬の種類には、タミフルやリレンザ、イナビルやラピアクタなどがあります。

これらの薬を服用しながら、とにかく休むことが大切です。安静にしながら時間が経過することで、ウイルスに対する免疫が体内にできることで完治するのです。

また、インフルエンザにかかった場合には、汗をかくことで熱を下げられます。そのため、発汗しながら脱水症状をおこさないように、こまめに水分補給することもとても大切なことです。

治療方法や治し方を詳しく

 

インフルエンザに効く薬のご紹介

インフルエンザを治す薬として、タミフルやリレンザなどの抗インフルエンザ薬があります。

また、熱を下げるために解熱剤を服用したり、主治医によっては漢方薬を使用することもあります。

 

抗インフルエンザ薬とは

インフルエンザにかかり、病院に行くと抗インフルエンザ薬が処方されます。薬品名はリレンザ・タミフル・イナビル・ラピアクタなどです。

抗インフルエンザ薬は、発症してから48時間以内に服用を開始することでウイルスの増殖を抑制し、症状が悪化するのを防ぐ効果があります。

タミフルは錠剤タイプの飲み薬で、リレンザ・イナビルは口から吸い込む吸引タイプのお薬となっています。また、ラピアクタは病院での点滴薬であり、この4つがインフルエンザの治療に広く使用されています。

これらの薬は予防用として使用することもでき、感染を防いだり、感染しても高熱にならずに済むなどの効果も認められています。

インフルエンザに感染して悪化してしまっている場合には、病院まで足を運ぶことが大変です。

そのため、これらの薬を通販・個人輸入で購入して自宅に常備しておき、予防用としてまたはインフルエンザになり体調が悪くなった場合でも、自宅ですぐに薬の服用を開始できるため、症状を軽く済ますことができます。

薬について詳しく

 

解熱剤は使うべき?

インフルエンザにおいて、熱冷ましのための解熱剤を使用することは、最低限に留める必要があります。

熱が出ているというのは、ウイルスを退治している証です。熱を解熱剤で無理に下げてしまうと、逆に症状が長引くことがあるのです。

38度以上の高熱の場合など、どうしても辛い時のみ使用するようにしましょう。

また、風邪と違ってインフルエンザの場合には、アスピリン系の解熱剤は使用してはいけないなど、使用できる解熱剤に決まりがありますので注意が必要です。

インフルエンザで使える解熱剤

 

漢方薬も種類によっては効果あり!

漢方薬は中国を由来とし、インフルエンザに効果がある種類もあります。

発汗を促して熱を下げたり、免疫力の向上、回復するのに必要な体力・滋養強壮の効果などさまざまです。

漢方薬のメリットとしては、副作用が少ないという点があげられます。

ただし、漢方薬ももちろん薬のひとつですから、身体と症状にあうかどうかの判断はとても重要です。専門の漢方薬店で取り扱っていますので、専門家の指示を仰いだ上で服用しましょう。

インフルエンザで使える漢方薬

 

インフルエンザの種類はA・B・C型の3つ

インフルエンザは大きく分けて、A型・B型・C型の3種類に区分されます。最近話題となった鳥インフルエンザはこのうちのA型に属しています

  • A型…季節型とも呼ばれ、38度以上の高熱が出やすい。新型に変異すると大流行しやすい
  • B型…熱は低めだが、消化器系の症状が出やすい。ほぼ変異しないためA型ほどの流行はないが、変異が起きた際に大流行してしまう
  • C型…鼻水が出るなど風邪と似た症状。一生に1度だけ感染するため、流行しない
  • 鳥インフルエンザ・・・A型の一種であり、野鳥を発症元として家畜鳥に感染する。ヒトへの感染はごく稀

主に流行して話題となるのが『A型』か『B型』であり、どちらが流行しているかは毎年発表があります。その感染防止や治療のために適したワクチンが製造され予防接種が行われています。

 

A型の特徴

冬季に流行するインフルエンザの多くは「A型」であり、季節性インフルエンザとも呼ばれています。

また、同じA型の中でも香港型やソ連型などの種類があり、日本で流行しやすいのは主に香港型です。

症状としては38度以上の高熱を発症することが多く、人によっては40度前後まで上がる方もいますので注意が必要です。

A型はヒトに感染するにしたがって抗原性が変化していく変異型の性質を持っており、この変化が大きいと既存の抗体(ワクチン)が効かなくなります。

そのため、一度流行を始めると短期間に感染者が増えるパンデミック(爆発的流行)が起きやすく、重篤な症状を招きやすいのが特徴です。近年では2009年に世界的なパンデミックを引き起こしました。

A型を詳しく

 

B型の特徴

インフルエンザB型は、高熱にならずに38度程度で済む場合が多く、その代わりに腹痛などの胃腸系の症状が出ることがあります。

B型は熱があまり上がりにくいのが特徴なので、学生やサラリーマンなどの方はただの風邪だろうと勘違いして通学したり出勤してしまい、知らないうちにさらに感染を広めてしまうというのが難点です。

B型を詳しく

 

C型の特徴

インフルエンザC型は、幼児期にかかりやすく一生のうちに2回かかることは稀です。そのため、流行することはまずありません。

ただ、免疫力や体力の弱い子供が感染する確率が高いことから、悪化すると肺炎や脳症の可能性もありますので、お子さんが冬場に風邪(特に鼻水が多い)症状を見せたら、早期に病院を受診して、インフルエンザかどうか診断してもらうようにしましょう。

C型を詳しく

 

A型とB型、C型の違いを詳しく

A型とB型の違いとして、A型は38~40度近い高熱になりやすいですが、B型は38度前後でおさまることが多いです。

A型はウイルス変異を起こしやすく、その種類は144種類とも言われていますので、免疫を持ちにくく流行しやすくなります。38度以上の高熱が出て全身のだるさなどの症状がでますが、1~3日ぐらいで熱は下がります。

一方のB型は感染力は強いですが、変異することが少なく免疫を持った人が多くいるため、あまり大流行することはありません。高熱はあまり出ませんが長引くことが多く、腹痛・嘔吐・下痢などの消化器系に症状がでるのが特徴です。微熱の方もいるので、自分で気付きにくい場合もありますので注意が必要です。

A型/B型/C型の違いを比較

 

鳥インフルエンザって何?

数年前に話題となった鳥インフルエンザですが、A型の一種になります。ただしA型やB型とはその性質を異にするものです。

鳥インフルエンザは、水鳥の腸管に存在しているインフルエンザウイルスが、野鳥を経由して飼育されている鶏やアヒル、ウズラや七面鳥などに感染を繰り返した結果、変異したインフルエンザウイルス株によって、引き起こされる感染症になります。

鳥類の病気とされているため、一般的にはヒトへの感染はしないものと考えられていました。ところが2012年のWHOの発表によると、アジア地域でヒトへの感染が報告されています。

これは高病原性鳥インフルエンザウイルスと呼ばれる種類に感染したためで、病気にかかった鳥を家の中で飼育していたり、大量に死んだ鳥に触れるなどの、濃厚な接触が原因とされています。

鳥インフルエンザを詳しく

 

インフルエンザに特有の症状について

インフルエンザに感染すると、さまざまな症状があらわれます。

個人の体質や免疫力によって、どういった症状が出るかは人それぞれなのですが、ここでは一般的にみられる症状を挙げます。

  • 38~40度前後の高熱
  • 急に体内に寒さを感じる寒気や悪寒
  • 高熱に伴ったガンガンと響く頭痛
  • だらだらと出る鼻水
  • だるさを感じる倦怠感
  • 消化器系の胃痛や腹痛、下痢や吐き気・嘔吐
  • 風邪を引いた際の症状にもある筋肉痛・関節痛・腰痛
  • 気管系の症状である、のどの痛みと咳、気管支炎、肺炎
  • 主に幼児~小児に起こる可能性のある脳炎・脳症

発症すると、寒気がしたり急激に体調が悪化することが多く、A型かB型かによって差異はあるものの、上記のような症状が出やすいです。

症状を詳しく

 

治療方法や治し方を知ることも大切です!

インフルエンザウイルスに感染して発病してしまったら、治療に専念することが大切です。

治療方法としては、病院に行って診断を受け、処方してもらったお薬を服用することです。

完全に治るまでには、一般的に7日~10日ほどかかります。

治療期間中は、体調を悪化させないように、また周囲に感染させないように外出禁止であり、お風呂も控えるようにして下さい。

部屋を暖かくしつつ、湿度を保つようにすることも大事です。汗をかいたらすぐに拭き取って着替えるようにし、水分補給しましょう。

インフルエンザは油断すると重篤化する可能性がありますので、無理に動いたりせずに安静にしておくことが一番の治療方法になります。

治療方法を詳しく

 

流行時期や最新の流行状況

インフルエンザは毎年11月~3月にかけて流行します。

この期間の中でも、1月下旬から2月上旬にかけてが、最もインフルエンザを発症する患者さんが多いことから、流行のピークであると言われています。

この時期の日本の環境は、気温が低く空気が乾燥した状態が続いて、湿度が低いことがあげられます。

インフルエンザウイルスは、このような低温で低湿度の環境を最も好むため、ヒトの鼻やのどの粘膜に侵入しやすくなり、流行すると考えられています。

夏場にもインフルエンザにかかる方はいますが、暑さと湿度でウイルスが生存しにくい環境のため、爆発的な流行には繋がらないのです。

 

2015年~2016年の流行型は?

インフルエンザA型であるA-H1N1-2009型とA-H3N2型、そしてB型が流行しました

A-H1N1型は、2009年に流行った新型にあたるタイプです。A-H3N2型は香港型と呼ばれ、2014~2015年にも流行しました。

 

今年の流行状況 ~2016年1月15日、全国的にインフルエンザの流行入り

2015年の夏終わりである8月31日からインフルエンザの感染者が確認され、流行が早いと見られていました。

しかし2016年1月初頭まで、気温が高く暖かい日が続いたこともあり、なかなかインフルエンザの流行入りしませんでした。

1月8日過ぎから本格的な寒さが到来し、1月15日に厚生労働省より『インフルエンザが流行入り』したという正式な発表がありました。

検出されているタイプとしては、予測どおりA型のA-香港型とA-H1N1-2009型、B型の感染がすでに確認されており、感染者数が急増している状態です。

2016年2月に入り、すでに200万人以上の感染者数が出ており、すべての都道府県において「インフルエンザ警報・注意報」が発令されており、大流行となりました。

3月になるとようやくピークを過ぎて、5月半ばにはピーク時の1/50の患者数にまで下がり、流行は収束しています。

今年(2016年)の最新流行情報(2016年5月21日版)

 

どうして感染するの?感染経路やうつる期間について

インフルエンザウイルスは感染力が強く、一度流行すると短期間に多くの人が感染します。

 

感染経路

感染経路としては、くしゃみや咳で放出されたウイルスを吸い込む飛沫感染、ウイルスが付着した手で目や鼻、口に触れることでうつる接触感染などがあります。

特に家庭や会社において1人が感染してしまうと、室内に閉じ込められたウイルスを次々に他の人たちが吸い込んでしまい、あっという間に感染が拡大してしまいます。

 

感染させる期間

人にうつしてしまう期間は、初日~3日めが最も感染力が強く、その後およそ1週間は続きます。完全に咳が止まるまではマスクを着用するようにしましょう

感染経路について詳しく

 

インフルエンザに効果のある食べ物

かからないように予防する食べ物

インフルエンザは、免疫力が高い状態のときはかかりにくくなります。そのため、免疫力を向上する食事がインフルエンザ予防に効果的です。その免疫力を上げるには温かい食べ物がオススメになります。その理由として、体温が1度あがるだけで、免疫力が5~6倍も上がるからです。

体を温めつつ、バランス良く栄養を摂るのに適しているのは「鍋料理」や「野菜スープ」などになります。

 

かかった際の治療中の食べ物

インフルエンザや風邪にかかると食欲がどうしても落ちてしまいます。

ただ、早く治すためにはやはり栄養を摂ることが大切です。

食欲がない状態ですので、あっさりとした食べ物である「うどん」や「おかゆ」は、消化吸収が早いため内臓に負担がかかりませんし、体を温めることでウイルスに対する免疫力を高めることができます。

また、ビタミン類を摂るために、みかんやりんごなどの果物を食べることも大切です。

効果を有する食べ物について詳しく

© インフルエンザ All rights reserved.